卒婚・あたらしい夫婦のかたち

約1年の別居を経てから再同居。婚姻関係は維持したまま『卒婚』を目指します。熟年離婚した毒母との関係は難航中。。

2017年06月

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久しぶりに会う彼女は
少しふっくらとして
思ったよりもずっと元気そうでした。

鬱病がひどくなるにつれて
解離性同一性障害の症状も
みられるようになったのだそうです。

解離性同一性障害の症状は
人によって色々あるみたいですが
彼女の場合
いわゆる、別人格?のような
自分ではコントロールできない
バラバラの人格が現れたのだそう。

別人格の時は
本人の記憶はないそうで
症状がひどい間のことは
あまり記憶がないようでした。

「もうね、リアル精神病棟レポ、ってかんじ」
「一日中誰かが叫んでるところ」

彼女が入院した病院は
山奥にある精神病院でしたが

重症患者ばかりが入院していて
「居るだけで気が変になりそう」
だったそうです。

退院できて本当に良かった。

入院中、息子は彼女の姉が預かって
面倒をみてくれていたようです。

もっと早く話してくれたら
私にも何かできたのかも
と思いましたが

逆の立場だったら
友人にそんな姿を見せたくない
と思うかもしれません。

弱味を見せるのが苦手な彼女だから
なおさら言いたくなかったんでしょう。

退院したからは
また夜の仕事に戻り
息子と一緒に暮らし始めた彼女。

そのころは私も就職していたので
生活時間帯のズレもあって
少しずつ、疎遠になっていきました。

つづきます。。

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引っ越しを計画してから
すぐに彼女と息子が入れる
アパートを見つけて
引っ越し用のトラックと
手伝ってくれる男手も1人確保しました。

当時、彼女の給料は
すべて旦那さんに取り上げられていましたが

彼女が働いていたお店のマネージャーに頼んで
収入の何割かをプールしてもらっていたようです。

そのおかげで
当座の敷金や、家具を揃える資金がありました。

やっぱり、いざという時のお金って大事です。

思えばこの事があってから
いつ如何なる時も
自分だけのお金を持っていようと
決心したのかも。

引っ越しも無事終わって
新しい生活をスタートさせた彼女は
元気を取り戻したように見えました。

でも、強烈なストレスを受けた人間は
そうそう回復はしないのです。

頻繁に連絡をしなくなって
久しぶりに彼女に会ったとき
新たな問題の種ができていました。

「新しい彼氏」です。

恋愛には大賛成だし
彼女の支えになるような男の人が
いてくれるといいなあと思っていました。

でも、その彼氏というのが
どうやら妻子持ちの既婚者。

彼女自身もまだ離婚が成立してないので
ダブル不倫ということに。

もともと尽くすタイプの彼女から
うっすらとダメンズ傾向は感じてましたが

何だかスタートから危うい気配。

始めはラブラブで
一緒に飲んでも目のやり場に困るぐらいでしたが

数か月で、喧嘩が絶えない状態に。

その後はおきまりの
相手の奥さんにバレて罵られる。

泣いて彼氏に奥さんと別れるよう訴える。

自殺未遂騒ぎを起こす。

こうなると男の人は面倒になってきて
9割がた、家庭に帰っていきます。

親友の場合も同様で
そのうちに彼氏と連絡が取れなくなってしまいました。

そうこうするうちに
だんだんと
快活にギャル生活をしていた
彼女に戻れなくなってきました。

メールをしても返事がなくて

心配していると

しばらくしてから

今はメンタルがキツくてメールが打てないと

「手紙」で連絡がきました。

メールや電話って
リアルタイムで応えなきゃならないから
精神的に落ちてる時って
耐えられないんだと思います。

色々あったし
今はゆっくり自分のペースで
焦らず休む時だなあと思い
こちらからも
しばらく連絡を控えました。

そしてあっという間に
1年ほどの月日が流れて

久しぶりに彼女から連絡をもらったのは
解離性障害で入院していたけど
やっと退院できたという知らせでした。

つづきます。。。

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無職になった親友の旦那さんは
資格の勉強はしていましたが
一日中自宅にいます。

夜の仕事や
お客さんへの営業で
疲れきった彼女を
サポートしてくれたら良いのですが

自分のプライドが最優先の旦那さんは
家事や子育てに
ほとんど手を貸しませんでした。

そればかりか
彼女の携帯を毎日チェックして
お客さんとの関係や
会話した内容などを厳しく詰問。

ありもしない浮気の証拠を
必死になって探していたそうです。

この頃から少しずつ
彼女に鬱のような症状が現れてきました。

たまに時間を見つけて
少しの間、お茶をしても

どこかぼんやりとして
いつもの歯切れの良さがなくなりました。

心配で仕方なかったけど
その時の私は就職活動が忙しく
当時の彼氏ともモメていたので
きちんと手助けができませんでした。

できる事なんてなかったのかもしれませんが
今思えば、あの時もっと
彼女の身になって
事態を切実に捉えていれば
最悪の状況に転がるのを
防げたかもしれません。

ある日、深夜近くに
彼女から電話がかかてきました。

涙声と何かに怯えたような雰囲気に
良くないことが起きたのがわかり

車の鍵と財布だけもって
彼女が待つコンビニまで駆けつけました。

涙で落ちたマスカラで
目のまわりを黒くした彼女は
憔悴しきった様子で
一言だけ、呟きました。

「もう、ダメかも」

とりあえず車に乗せて
ウエットティッシュでメイクを拭いてあげると

少しずつ、絞り出すように

旦那さんに掃除機で殴られたことや

何日も寝る時間を与えられないこと

どんなに嫌がっても
無理矢理に男の欲求をはらしてくること

つらい彼女の話は
明け方まで続きました。

私よりも何倍も気持ちの強い彼女を
ここまで弱らせる旦那さんに
ひどく腹が立ちました。

腹が立つと同時に
エスカレートしたら
自分も巻き込まれるかもしれないと
恐怖を感じたのも事実です。

それでも、このままにはしておけないので
私は、旦那さんに隠れて
彼女と息子を引っ越しさせる計画をたてました。

つづきます。。。

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仲良くなって1年ほど経ち
私と彼女は「親友」と呼んでもいい
間柄になっていました。

頭の回転が早くて
少し皮肉屋の彼女は
どんな話題にも
打てば響くように答えてくれて
時間を忘れて飲み明かすことも。

最も私はあまりお酒が飲めず
酒豪の彼女が飲んでばかりだったけど。

明るく、よく笑う彼女の生活に
暗雲が漂い始めたのは

彼女の旦那さんのせいでした。

彼女より10歳ほど年上の旦那さんは
正直、私にはどこが魅力なのかわからない男性でした。

青白い顔に、細い身体。
いつもムッツリとしていて
たまに顔を合わせても
ボソボソと挨拶するだけで
あまり良い印象はありません。

ギャル系の彼女の隣にいると
まるで、オヤジ狩りにあった
オタクのサラリーマンみたいだった。

どうやら、旦那さんにとって
彼女は初めて付き合った女の子だったみたいです。

軽い遊びのつもりだった彼女も
子供が出来たからには
腹を括ったらしく
トントン拍子に結婚に至ったようでした。

この旦那さん、頭は悪くないようでしたが
異常にプライドが高いらしく
職場の上司と度々ぶつかっていたそうです。

ある日、ついに最終的な喧嘩をして
いきなり職場を辞めてきてしまいました。

それでも彼女は鷹揚に構えて
旦那さんにすぐに就職は促さず

今後の仕事に役立つような
資格の取得をすすめました。

その間は無職で無収入です。

まだ子供は小さいし
色々と考えた結果
彼女は夜の仕事を選びました。

元々お酒が好きで
愛嬌もあり、明るい彼女は
すぐにそれなりの収入を得られたようでした。

ですが
そんな中で彼女を苦しめたのが

旦那さんの
猛烈な嫉妬と暴力でした。

つづきます。。。

前回まで
昔の親友が生活保護を受けていた1

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10代の終わりにバイト先で知り合い
仲良くなった女友達がいました。

あのころは携帯のメールが
浸透しつつあったころで

毎日、数時間おきに
メールしあっては

くだらない話題で盛り上がってました。

今みたいにラインがあったら
送りたいスタンプいっぱいあっただろうなあ。

彼女はデキ婚だったので
出会った頃はもう旦那さんと
1才の息子がいました。

私はもちろん独身だったので
環境は全然違ったけど

なぜか始めから気が合って
いつまでも話が尽きませんでした。

派手な外見や服装
肩に入った小さなタトゥー。

私は大人しめのコンサバなスタイル。

周囲から見える私達に
共通点はなかったと思います。

でも

彼女の話す言葉は
他の人とどこか違った。

金髪に近い巻髪を
くしゃくしゃさせて
タールのきつい煙草を咥える
その口からこぼれる語彙は

10代には似つかわしくない
抒情的で繊細な言葉だった。

休憩時間が一緒になると
彼女は必ずバッグから
村上春樹や天童荒太の新刊を出して
静かに読みふけっていた。

思えばあのとき
一瞬で彼女に魅了されてしまったのかもしれない。

それからたくさんの本や映画を見て
感想を共有しあい

もちろん10代の女子らしく
安い居酒屋で酔っぱらったり

ちょっとカッコいい男の子を
誘ってダブルデートをしたり

海や温泉に二人で旅行したりした。

あのころの毎日は
彼女がいるだけでキラキラして
終わらないお祭りみたいな日々だった。

当時はわからなかったけど
ああいう風に
誰かと濃い時間を過ごすのは
人生にそう何度もないんだと思う。

そんな彼女との
息もつけないぐらい楽しい日々は
それほど長くは続きませんでした。


・・・長くなりそうなのでまた書きます。

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